「ISOFIXのチャイルドシートを、シートベルトで固定してもいいの?」
と疑問に思ったことはありませんか?
ISOFIX対応のチャイルドシートは、本来、専用の金具でガッチリ固定する設計。
でも、「ISOFIX非対応の車では使えないの?」とか、「シートベルトを併用した方が安全なのでは?」と考える人も多いはずです。
この記事では、ISOFIXをシートベルトで固定できるのか、安全性・法律・メーカーの見解を徹底解説していきます!
実際のところ、メーカーがシートベルト固定を認めているモデルならOKですが、ISOFIX専用設計のものはNG です。
また、法律的には問題ありませんが、誤った固定方法は安全性を損なう可能性があります。
ISOFIX対応チャイルドシートをシートベルトで固定できるのか?

ISOFIX対応のチャイルドシートをシートベルトで固定できるかどうかは、「そのチャイルドシートの設計次第」です。
ISOFIX専用モデルの場合、シートベルト固定はNGですが、ISOFIX+シートベルト両対応モデルなら固定可能です。
ISOFIX専用とシートベルト対応の違い
ISOFIXのチャイルドシートには、大きく分けて「ISOFIX専用モデル」と「ISOFIX+シートベルト両対応モデル」の2種類があります。
- ISOFIX専用モデル
シートベルト固定を想定していないため、ISOFIXでしか安全に取り付けられない。 - ISOFIX+シートベルト両対応モデル
ISOFIX非対応の車でも使えるように、シートベルト固定が可能。
チャイルドシートのメーカーによっては、似たようなモデル名でシートベルト対応のみのモデルと両対応のモデルがあります。
間違った固定方法をすると安全性が低下するため、購入時にしっかり確認するようにしましょう。
メーカーが推奨する取り付け方法
各メーカーは、基本的に「取扱説明書に記載された方法での取り付け」を推奨しています。
例えば、アップリカの「フラディアグロウ」はISOFIX専用モデルのため、シートベルト固定は不可ですが、Joie(ジョイー)の「アーク360°」はISOFIXとシートベルトの両方に対応しています。
また、一部のメーカーでは「シートベルトでの固定は可能だが、推奨しない」というケースもあります。
そのため、必ずメーカー公式の取扱説明書を確認することが大切です。

推奨されていない場合は、使わない方が安全ですね。
ISOFIXとシートベルトの併用は安全?

ISOFIXとシートベルトを「併用すればより安全なのでは?」と考える人もいるかもしれません。
しかし、基本的にISOFIXとシートベルトの併用は推奨されていません。
メーカーの指定方法に従わずに固定すると、むしろ事故時の安全性が損なわれる可能性があるためです。
併用が危険になるケース
ほとんどのISOFIXチャイルドシートは、ISOFIX固定のみを前提に設計されているため、シートベルトを併用すると逆に固定力が落ちる可能性があります。
例えば、ISOFIX専用モデルにシートベルトを巻き付けてしまうと、衝突時に適切に衝撃を吸収できず、かえって子供に大きな力がかかる可能性があるのです。
また、メーカーの指示に反した取り付け方法を行うと、万が一の事故時に保険の適用外となる可能性もあります。
安全のためにも、メーカーが指定した固定方法をしっかり守ることが重要です。
併用が認められるケース
一部のチャイルドシートでは、ISOFIX固定に加えてシートベルトを使用するケースがあるため、以下のような場合は併用が可能です。
- トップテザー(補助ベルト)を使用する場合
ISOFIX固定後に、シートベルトの一部をトップテザーとして追加で使用することが認められているモデルがあります。 - ISOFIXの固定が不完全な場合
車種によっては、ISOFIXの固定金具がしっかりはまらないことがあります。
その際、一部のメーカーではシートベルト固定を許可していることがあります。
ISOFIXをシートベルトで固定することは法律上問題ない?
「ISOFIXのチャイルドシートをシートベルトで固定すると、法律違反になるのでは?」と不安に思う人もいるかもしれません。
しかし、日本の道路交通法では、適切にチャイルドシートを固定していれば、ISOFIXかシートベルトかは問われません。
ただし、安全基準を満たさない取り付け方をすると、法律上の問題が発生する可能性があります。
日本の道路交通法における規定
日本の道路交通法では、6歳未満の子供にはチャイルドシートの使用が義務付けられています(道路交通法第71条の3)。
幼児を自動車に乗せて運転する時は必ずチャイルドシートを使用しましょう。
自動車の運転者は、チャイルドシートを使用しない6歳未満の幼児を乗せて、運転してはならないことが決められています(道路交通法第71条の3第3項)。
この法律では、「適切に固定されていること」が重要であり、ISOFIXかシートベルトかは指定されていません。
ただし、メーカーが「ISOFIX専用」としているチャイルドシートをシートベルトで固定するのは不適切な使用方法となり、安全性の観点からも推奨されていません。
国際的な安全基準(ECE・FMVSS)の考え方
ISOFIXに関する安全基準は、国ごとに異なりますが、特に以下の2つの規格が重要です。
- ECE R44/04・R129(ヨーロッパ)
ヨーロッパの安全基準では、ISOFIXとシートベルトの固定方法が厳密に規定されており、認証された取り付け方法以外での使用は認められていません。 - FMVSS 213(アメリカ)
アメリカの基準では、ISOFIX(LATCH)とシートベルトの併用が禁止されているケースが多く、メーカーの指定方法を厳守する必要があります。
つまり、法律上は違反ではなくても、安全基準を満たさない取り付け方法をすると、結果的に「適切に固定されていない」と判断される可能性があるのです。
ISOFIX非対応車での対処法

ISOFIXが使えない車に乗っている場合、「チャイルドシートをどう固定すればいいの?」と悩む人も多いはずです。
結論から言うと、ISOFIX非対応車ではシートベルト固定をするのが基本ですが、いくつかの選択肢があります。
ISOFIXを後付けできるのか?
ISOFIX非対応車でも、「後付けできるのでは?」と考える人がいるかもしれません。
結論としては、一部の車種ではISOFIX金具を後付けできる場合があるものの、基本的にはディーラーやメーカーに確認する必要があります。
◎ISOFIXを後付けしたい人はやる前に見ないと損します。
シートベルト固定可能なISOFIX対応チャイルドシートの選び方
ISOFIX非対応車の場合でも、「ISOFIX+シートベルト両対応」のチャイルドシートを選べば、シートベルト固定が可能です。
選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- ECE R44/04またはR129の安全基準を満たしているもの
- シートベルト固定時の安定性が高いモデル(試乗やレビューをチェック)
- 簡単に取り付けられるか(シートベルトガイドの有無など)
例えば、Joieの「アーク360°」や、コンビの「クルムーヴ スマート」は、ISOFIXでもシートベルトでも固定できるモデルとして人気です。
◎ISOFIX+シートベルト両対応!おすすめのチャイルドシートを紹介!
ISOFIXをシートベルトで固定できる? まとめ
ISOFIX専用のチャイルドシートをシートベルトで固定するのは、きわめて危険なのでやめましょう。
ISOFIX非対応車では、シートベルト固定可能なチャイルドシートを選ぶのが現実的な対処法です。
シートベルト固定可能なISOFIX対応チャイルドシートがほしいなら、「ISOFIX+シートベルト両対応」のチャイルドシートがおすすめです。
どんなときでもお子様の安全を第一に考え、チャイルドシートを選ぶようにしましょう。